日本の負債がGDPの1.8倍で、世界最高だという記事を読んだ．世界で一番働き者で真面目な人々の国で、変だと思いませんか？ほとんど倒産寸前で暴動さえ起こっているギリシャの負債がGDPの1.5倍、同様にアイスランドが1.2倍だと言う．

もちろんアメリカや世界中の国で「負債がない国」は多分存在しない．

でも、尚更この経済のシステムはどこか構造上の欠陥があるのではないかと思う．人間の経済活動は元々人が生きていくために必要な衣食住を満たし、更にはできるだけ沢山の人々を幸せにし、人類の文明をより高い位置に持っていくことが、目的だと思っていた．

真剣にその国民のための政治をしようとする真面目な政治家は暗殺されるか、その地位から引きづり降ろされる．イラン1953、グァテマラ1954、エクアドール1981、パナマ1981、イラク2003、ポーランド2010・・・
最近のほとんどの戦争や内紛は、戦争を正当化させるために挑発した結果だと言う記事は、山ほど読んだ．すべて、どこかの軍需産業を支えるため？．

世界で絶滅が危惧されていない野生の動物は、ほとんどいなくなってしまった．我先にと熱帯雨林は丸坊主になっている．環境汚染が問題になっていない国も数少ない．食糧は少なくなっているのに、一方では何百万トンが廃棄されている．そしてお腹を空かせた子供達が沢山いて、気象変動のためか飢餓は一向に減らない．

資本主義では、競争原理が働き経済活動が活発になり、結果裕福になるという．多分幻想だ．日本では巨大なイス取りゲームで、教育や社会のシステムになっているような気がする．そのために常に緊張し、一時の考える余裕もない．競争がなかった時代には、豊かな文化が生まれている．ダビンチは人と競争して、様々な発明やモナリザを描いた訳ではないし、ましてやお金のためではなかったはず．紫式部も同様に、他人と競争して勝つために、あのように素晴らしい文学を残した訳ではない．

ベルギーの友人たちが、「金融資本主義と民主主義は絶対に両立しない」と言っている．確かに、金融が政府より強くなり、政府や国民を操作するのは民主主義ではなく、政府はただの操り人形で独裁政治になってしまう（なっている）．そろそろ別のシステムに移らないとみんなが自己破滅への道連れをさせられてしまう．

明日は、その「お金の奴隷制度から抜けよう」と主張している人々の集会があるので、初めて参加してみる．ベルギーはある程度社会主義的ではあるが、近年別の方向へ向かっているようにも感じる．相変わらずイスラエルで数十万人のデモが続いている．スペインもすでに３ヶ月以上続いている．スペインの人たちは、夏が終わったらブリュッセルまで来るらしい．もしかして、欧州中の抗議デモになるかもしれない・・・これが欧州の「金融資本主義の崩壊」の切っ掛けになれば嬉しいけど．