抑制できない世界の人口と消費主義で、人類絶滅の危機がある.それなのに先進国の大部分は、人口増加を推進している.変だと思いませんか?

Noro153+EN2011-08-03


現在の世界の人口は、私が生まれたころ、60年前の3倍.そして私が日本を最初に離れたころの2倍に膨れ上がっている.まだ地球の人口が今の半分だった頃、1970年頃に出版された「人口爆発・Population Explosion」では、世界の人口増加が様々な問題を引き起こすと予想した.ほとんどその本の筋書き通りに、環境汚染、食糧危機、飢餓、紛争、貧窮などが世界的な問題になっている.そして、科学者や専門家の中には、人類絶滅を唱える人たちがいる.
人類は100年以内に絶滅する、というオーストラリアの科学者(英語)
人類の危機、を書いたジェームス・ホプキンス(英語)
人口爆発、90億人の第三次世界大戦への道、ウォールストリートジャーナルの記事(英語)

人口過剰で現在起こっている問題を上げれば切りがないが、40年前から沢山の科学者や専門家が、21世紀の最大の課題は「人口問題」としているにもかかわらず、ほとんど何もできず相変わらずタブーとして、討論される機会もほとんどない.

世界で一番この問題を重視してるはずの欧州は、ベビーブームという言葉が使われるほどの出産ブームを経験している.先月スウェーデンに行った時に、あまりの赤ん坊の多さにびっくりしたほどだ.ドイツの昨日のニュースは人口問題の矛盾の典型で、「ドイツはEUで最低の出生率、将来のためには足りない」と言いながら、6人に1人の子供は貧窮ライン以下の生活を強いられている.

欧州はどこも移民問題が深刻化しているが、欧州の移民が南北アメリカ、オーストラリア、ニュージーランドや他の地域、そして世界を支配してしまった.支配するだけではなく、世界を引っ掻き回し、ついには絶滅への静かなる行進までも一緒につき合わされるはめに・・・.

資本消費主義は、人を労働ロボット、消費ロボットとしか見ていない.だから、ロボットの生活向上や環境保護は何も関係ないかもしれない.日本にいた時につくづくこのことを感じた.全く人の生活環境を無視した、産業のための町づくり.休日は家族で、ショッピングセンターへ消費に行く.ロボットのように働き、娯楽は消費・・

人口問題がタブー化されているのは宗教の影響が大きい.キリスト教原理主義者の多い米国では、中絶をする医者が現在でも暗殺されている.人口過剰を問題にしている多くの欧米の人々は、後進国の高い人口増加率が問題だとするが、私はまず、それが問題だと認識している先進国がゼロ又はマイナス増加率を達成しなければいけないと思っている.というか、もう何をしても無駄だという専門家たちが正しいかもしれない.