人種差別や性差別を無くそうと世界では様々な法律が制定され、幼稚園からそういう教育がされ始めて久しい.科学的に「人類は皆同じ」で上下の差はなく、白人も黄色人種もインディオも黒人もみな出身地はアフリカだ.

Noro153+EN2011-10-28


フランスの大統領の出身地はギリシャユダヤ人だそうだ.ベルギーの首相に一番近いところにいる人はイタリア人、まだ無政府で首相になれないのは「語学力不足」が問題になっているから.
何々人は他の人種より知能が高いとか、優秀だとか、何人はきれい好きだとか、何人は不潔とかも同様に迷信かメディアが作り上げる洗脳だ.日本のメディアは、日本にとって都合の良い、美味しいニュースまたはそのように湾曲させたニュースしか知らせない.もう多分40年はこのように(スポンサー企業や官僚保護のため?)自主検閲をしてきたように思う.

以前の日記に掲載したドイツのユーチューブビデオ(犯罪企業東電)の最後に「日本では相手に直接質問することは非常に失礼になるから聞くな」ということをジョークとして終えている.で、私も良く「なぜ攻撃する?」と誤解される.

例えばある人が「苔の文化を持っているのは、繊細な日本人だけで、欧米人には苔の良さは解らない」と言ったことに対して、私は次のような質問をした.「何を根拠にそのように断言するのですか?あなたはそのように断言できるほど、欧米人と日本人の苔文化の理解度や違いを勉強したのですか?」と質問したら、別の友人が即「攻撃は止めてくれ、少なくともここでは.」となり、この友人も失ってしまった(何度も似たようなことがあったので)

私が聞きたかったのは、それなりの外国生活で「苔」というものが外国人には理解されていないことを経験してそのようにいうのか、どこから迷信のようなことがその人の脳裏にあったのか.私の日本での生活経験から、同じように間違った「外国に対しての固定観念」を持っている人々が非常に多いのに気がついた.そのような間違った固定観念は、様々なメディアが人々をそのように洗脳したからだ.長年の洗脳は一体どこが発祥の地なのかも解らないぐらい人々はお互いに洗脳し合うようになってしまった.だから「そう思うのは常識」その間違った常識に異議を唱えると「攻撃」になってしまう.

もう一つの例は「日本人は世界一手さき、指先が器用」という迷信.私は日本に戻るまでの数年、趣味が講じてブリュッセルのど真ん中で「和紙と世界の手透き紙」のお店をやっていた.そこでは毎日のように様々な紙工芸教室を主催していた.折り紙、和綴製本・・等.そして日本に戻った頃飲食店をやりながら、時々紙工芸教室をやったが、5〜6回であきらめた.日本では和紙の良さを解る人が少ないのと一般の人々の不器用さに恐れをなしてしまった.当時よく「日本人が器用だと言うのは迷信」などと話をしていたが、日本には実に沢山のメディアが作り上げた迷信が存在する.怖いのはそれを本当に「常識」と勘違いしてしまうことだ.

同様にメディアが作り上げた幾つかの例を挙げると:
・日本人は清潔好きだが、外人は汚い.
・日本は犯罪は少ないが、外国は危険だ(警察が被害届を出しにくくしているのと数字のねつ造・・)
・日本は高度な医療が完備、外国の医者はレベルが低い
・日本人は特別に優秀で勤勉だ、後進国の人々は怠け者だから貧乏、など等

日本人であろうが、白人や黒人であろうが同じように器用な人もいれば、不器用な人もいる.そして日本人にも白人にもどの人種にも同様に清潔好きな人と汚い人がいる.日本人だからどうこうという発想をもう止める時期ではないだろうか?文化の違いはあっても人種に上下はない.ただし、もし本当にに本では「相手に直接質問することは無礼」であるとしたら、本当の民主主義は成り立たない.

最近話題になっているオリンパス光学の不正経営のことは、外人の社長だったからまずかったのだろうか?FBIやスコットランドヤードなどが、日本の会社を叩く為に調査をしている訳ではない.世界を又に駆ける大会社の不正が見つかり、偶々その本社や発祥の地が日本であったというだけだ.

アフリカの後進国からノーベル賞が出てないからといって、その国の人々は頭が悪い訳ではなくて、社会環境や教育システムが整っていないだけだから、先進国が手助けをするのは当然のこと.ケニアで某石油会社が非常に酷い石油垂れ流しを長期に渡り無視し、環境が汚染された.今後何十年かかる清掃作業も人々への賠償も世界の環境問題の活動家たちが指摘しなければ泣き寝入りになっていたかもしれない.日本の原発事故も世界のメディアやまともなジャーナリストたちが、記事やネットやテレビ番組にしたからこそ日本の官僚や東電はウソを通せなかった.勿論日本で沢山の人々の健康や生活被害が出たことで外国メディアが注目されたからだが.世界の人々が「人類の問題」として見ているのに、日本では相変わらず鎖国的発想が常識となっている.

日本の権力3兄弟(メディア、官僚、大企業)にとっては、学校でみなが本当の「人権や民主主義」を勉強することは望んでいない.教育機関は企業戦士と消費者を作ることにだけ専念し、一番大事な「人権平等民主主義」を教えることが蔑ろになったしまったように思う.

来週は世界経済フォーラムの「男女平等指数」という統計が発表されるはず.日本のメディアは、日本の恥になることは記事にしないか、湾曲させるはず.是非原文で読んでほしい.日本は相変わらず100位前後であろうと予想する.どのようなことが性差別を生んでいるか多分沢山の人が解っていない.これも典型的なメディアによる洗脳だ.女性を商品にしていれば儲かるから.痴漢の存在、女性が商品になること、会社で女性管理職が極端に少ない、女性政治家も少ない、法律で女性が守られていない・・・このようなことが日本の男女平等指数を下げている.

人はどの人種でも平等で地球市民だ.もう一度「日本国憲法国連憲章世界人権宣言」を確認してはどうだろうか?私には日本政府がこれらを守っているとは思えない・・・

国連憲章、前文:
われら連合国の人民は、われらの一生のうちに二度まで言語に絶する悲哀を人類に与えた戦争の惨害から将来の世代を救い、基本的人権と人間の尊厳及び価値と男女及び大小各国の同権とに関する信念をあらためて確認し、正義と条約その他の国際法の源泉から生ずる義務の尊重とを維持することができる条件を確立し、一層大きな自由の中で社会的進歩と生活水準の向上とを促進すること、並びに、このために、寛容を実行し、且つ、善良な隣人として互に平和に生活し、国際の平和及び安全を維持するためにわれらの力を合わせ、共同の利益の場合を除く外は武力を用いないことを原則の受諾と方法の設定によって確保し、すべての人民の経済的及び社会的発達を促進するために国際機構を用いることを決意して、これらの目的を達成するために、われらの努力を結集することに決定した。